クラウドファンディング

クラウドファンディングとは

 前回はクラウドソーシングについて取り上げました。似たような言葉に、クラウドファンディングというものがあります。
 
 クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集める方法のことです。集めたお金を寄付という形で受け取ったり、出資者から投資という形で受け取り、利金をつけて返済するもの、あるいは出資者が権利や商品などを購入するものなど、いくつかの形態があります。
 
 クラウドとは雲という意味があり、IT用語でコンピュータネットワークのことを指します。 このネットワークを通じて、多数の参加者に業務委託等を行うものがクラウドソーシング、資金調達を行うものがクラウドファンディングとなります。いずれも、ITとネットワーク環境の発達に伴い普及が進んできました。
 
 これまで、クラウドファンディングの普及は、アメリカが先行していましたが、国内では、2014年に金融商品取引法改正が行われて以降、活用する企業や事業が増えてきています。今、注目の資金調達方法となっております。
 

① クラウドファンディングの種類

 2014年5月に成立された改正金融商品取引法が2015年に施行され、従来事実上禁止されていた「株式型」(出資の引き換えに未上場株を渡す方式)が解禁されるとともに「貸付型」「ファンド型」も小額のものは取扱業者の参入を容易にする決定がなされております。今後は新規参入の業者も増え、株式型、ファンド型等幅広い「金融型」のクラウドファンディングを中心とした市場の更なる活性化が期待されます。
 
 クラウドファンディングは、出資者が資金提供に対して金銭的見返りを求めないタイプ(寄付型クラウドファンディング、購入型クラウドファンディング)と、金銭的見返りを求めるタイプ(貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)、ファンド型クラウドファンディング、株式型クラウドファンディング)の二つに大きく分けられます。
 
 ・寄付型    寄付金を募って募集する仕組み
 ・購入型    プロジェクト・イベント等にパトロンのような形での出資者を募る仕組み
 ・金融型
  ・貸付型   企業や個人に小額の資金を集めて貸付けを行う仕組み
  ・ファンド型 特定の事業に対して出資者を募る仕組み
  ・株式型   事業を行う会社の非上場株式に対して出資者を募る仕組み
 
 購入型においては、共感や支援、支持が主となっており、必ずしも投資と経済的見返りのバランスを重視しておりません。出資者の充足感が対価の一部を構成しているという意味では寄付型と金融型の中間形ともいえます。現在の日本のクラウドファンディングの主流となっております。
 

② クラウドファンディングのメリット・デメリット

 クラウドファンディングに出資する場合には、各タイプによってメリットとリスクがあります。特に金融型の場合は、予想利回りの高さだけでなく、出資先の信用や事業内容のみならず取扱業者の信用リスクや資金を引き上げる際の容易さ、経営への関与度などをよく吟味した上で投資を決める必要があります。
 
 ここでは、出資者側の寄付型と購入型のメリット・デメリットをご紹介いたします。
 
(1)寄付型
  A.メリット
    自分の希望する対象先へ寄付することができる
  B.デメリット
        地方公共団体、特定公益法人相手ではないので、寄付者は税法上の寄付金控除を受けられないケースが多い
 
(2)購入型
  A.メリット
    自分が共感できるプロジェクトに初期の段階から参加でき、サービスや製品をいち早く入手することができる
  B.デメリット
    製品やサービスが完成しなかったり、完成しても期待通りのタイミングで提供されない場合がある
 
 クラウドファンディングにご興味がある方は、ぜひ一度幣事務所にご相談ください。

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