令和３年分の路線価図等を公表

コロナ渦の影響により下落傾向

国税庁は令和3年分の路線価図等を公表しました。大阪国税局管内の最高路線価(1平方メートル当たり)は「大阪市北区角田町(御堂筋)」で、その価格は1,976万円です。前年の2,160万円と比較して8.5%下落しています。新型コロナウィルス感染症の影響で、インバウンド需要が大幅に減少したことが影響していると考えられます。また、大阪国税局管内のトップを奪おうかという勢いだった「大阪市中央区心斎橋筋2丁目(心斎橋筋)」は1,584万円となり、前年と比較して26.4%も下落しました。大阪国税局管内の各府県における最高額は図表1のとおりです。

【図表1　大阪国税局管内の各府県の最高路線価】 (単位：千円)

府　県	所　在　地	令和2年分	令和3年分
滋賀県	草津市大路1丁目(JR草津駅東口広場)	310	310
京都府	京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町(四条通)	6,730	6,530
大阪府	大阪市北区角田町(御堂筋)	21,600	19,760
兵庫県	神戸市中央区三宮町1丁目(三宮センター街)	5,760	5,200
奈良県	奈良市東向中町(大宮通り)	800	700
和歌山県	和歌山市友田町5丁目(JR和歌山駅前)	360	360

職域接種の費用負担の取扱いを公表

法人税と所得税における取扱いを解説 国税庁は「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」を更新しました。この中で、企業が職域接種の費用を負担した場合の取扱いについて解説しています。企業が職域接種を実施する場合、その会場を準備するための様々な費用(会場準備費用)が発生します。関連会社や取引先の従業員等も接種対象者とする場合に、会社準備費用は企業の業務遂行に必要な費用負担であるため、法人税法上の寄付金又は交際費等のいずれにも該当しないと考えられるとしています。企業が職域接種の会場準備費用を負担した場合でも、従業員等に対する給与として課税する必要はなく、また、それ以外の被接種者についても、所得税の課税対象とはならないとしています。

低解約返戻金型の生命保険の評価方法を改正

令和3年7月1日以後の支給に適用国税庁は、改正所得税基本通達36-37（保険契約等に関する権利の評価）を公表しました。従来は、法人が役員等に対して保険契約等に関する権利を支給する場合、その権利を支給時の解約返戻金の額で評価することとされていましたが、解約返戻金の額が著しく低い一定の保険契約等については、令和3年7月1日以後の支給における評価方法が下記の図表2のように改正されました。

【図表2　支給時の評価方法】