事業所得者のための決算のポイント


  1. 1.個人事業主とサラリーマン

  2. サラリーマンが給料の支給を受けても、個人事業主が事業で稼いでも、いずれも所得税が課税されます。ただし、「所得」といっても、給料は給与所得事業で稼ぐ所得は事業所得として、所得税法において区分されており、その課税の仕方は大きく異なっています。また、一定規模以上の個人事業主においては、消費税の申告・納税義務も生じます(図表1参照)。
  3. 図表1 事業所得と給与所得との比較

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    個人事業主

    サラリーマン

    所得の計算

    売上や報酬などの収入から、仕入、従業員の給料、交通費、家賃などの必要経費を差し引いた金額が【事業所得

    会社から受け取る給料などから、所得税法で定められた給与所得控除を差し引いた金額が【給与所得

    確定申告

    決算書を作成して事業所得を計算し、これに基づいて確定申告書を作成・提出することが必要

    ・年末調整を受けていれば、原則として確定申告は不要

    ・ただし副業の所得が20万円を超える場合や、年間給与が2,000万円を超える場合などは確定申告が必要

    消費税

    前々年分の課税売上高が1,000万円を超える場合などは、当年分の消費税の確定申告及び納税が必要

    収入が給料だけであれば、消費税の申告や納税は不要

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  6. 2.新型コロナウィルス感染症に関連する給付金等の扱い

  7. 新型コロナウィルス感染症対策として、国や地方自治体が多くの補助金や給付金を設けています。個人事業主が受け取ったこれらの給付金等に対して、所得税が課税されるか否かはそれぞれ異なります。(図表2参照)                                   課税対象となる給付金等については、事業収入に計上する必要があるため留意してください。

  8. 図表2 主な給付金等の課税関係

非課税となるもの ◇  特別定額給付金              ◇  子育て世帯への臨時特別給付金
課税対象となるもの

① 国の給付金等             ◇  持続化給付金             ◇  雇用調整助成金            ◇  小学校休業等対応助成金        ◇  小学校休業等対応支援金

② 地方自治体の給付金等         ◇  休業要請に対する支援金       (大阪府の場合:休業要請(外)支援金)

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  3. 3.消費税の税率

令和2年度においては、一口に消費税率といっても、標準税率10%と軽減税率8%が混在しています。また、経過措置の対象となる取引など、旧税率8%が適用される取引が生じる可能性もあります。                                           したがって、消費税の申告が必要な個人事業主においては、消費税申告書を作成するために、税率別に正確な課税売上額及び課税仕入額を集計する必要があるため、留意する必要があります。

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